Anderson-Darling Goodness-of-Fit
昔 Paxson さんと Floydさんが記した論文に,インターネットトラフィックにPoissonモデルをあてはめることは失敗したという内容がある。
Wide-Area Traffic: The Failure of Poisson Modeling, Paxson, V. and Floyd, S., IEEE/ACM Transactions on Networking, Vol. 3, No. 3, pp. 226-244, June 1995.
そこでは,検定方法にAnderson-Darlingという統計量を用いて評価している。
自分でも確かめてみようと思い,単位時間,1分間あたりのパケット到着数はPoisson分布に従っていると仮定して,Anderson-Darling検定を単位時間当りのパケット到着数に対しておこなった。
しかし,確認のためPoisson分布をシミュレートした値に対してAnderson-Darling検定をしてみたが思った評価は得られない。なんでだろうと思い,いろいろWebリソースをあさり重大なことに気がついた。
実は,Anderson-Darling検定は連続分布に対して実施できる検定方法である。つまり,離散分布であるPoisson分布に対して検定しても意味がないわけで…。ここでやらなければいけなかったのは,連続分布の一つ指数分布に従うと思われるパケット到着間隔に対して検定しなければいけなかった…。
また,Poisson分布が対象としている事象は,発生確率が非常にまれであることを前提としている。今のネットワークで,「パケットが到着する事象はまれである」と主張することはとてもできない…。
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