秒速5センチメートル(4回目その2)
もう少し追加。
新海誠監督が二人の恋が実らなかった理由として,中学生・高校生で離ればなれになり,お互い違う場所の環境に慣れる,その環境で生きていくことを選択した結果,自然消滅したという考えをティーチインでお伝えてくださった。
今回,4回も同じ映画「秒速5センチメートル」を観たのも,自分の生活圏と同じ場所を扱っているからだった。第1話「桜花抄」のJR埼京線新宿駅,JR宇都宮線大宮駅,久喜駅,第3話「秒速5センチメートル」の新宿駅西口地下通路,住友三角ビル。ほぼ毎日見ている景色だった。
そんな中,そんな環境に慣れようと(生意気にも)一人で生活している。だから,最初観た時,非常に辛かった。32歳,精神的にも幼い,キモ,デブ,こっぴどくフられている…。しかも,精神的にひどく落ち込んでいる状況。とても自分を救ってくれる映画ではないと思った。
でも,どこかのブログで最後の「タカキの笑顔」を見る価値があるというのを読んだとき,もう一度自分でも確認しようとまたシネマライズへ足を運んだ。同じところで,One more time, One more chanceが入ってくるところで,泣いてしまう。でも,今度は違った。タカキもアカリもカナエも水野さんも生きているの過程のほんのちょっとのシーンだけを描いている。未来はまだわからないんだ。
一見,バッドエンドな映画。でも,生きているんだったら,嬉しいシーンも,悲しいシーンも,辛いシーンもみんな経験する。今まで自分の中にある経験を共有できた,そんな映画だったと思う。
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